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【ミコ、弟子入り志願の巻】 その2……藁菱作

そのとき山門のところに思いがけず藁菱和尚が現れた。

「そこにおられるはミコ殿ではござらぬか。久しぶりぢゃのう」
「これは和尚さま。ご無沙汰いたしております」
「聞けばそなたは近ごろ豊夢頁(← すごくいいよ)を開こうと懸命とか」
「和尚さま、それはどこから?」
「うむ。先刻、銭形の親分さんが見えてな。近ごろ百化けのミコとか申す不届き者が
豊田の街を荒らしておるとか。まさかそなたのことではアルマイト・・い・いや、あるまいの?」
「んまーーっ! 和尚さんまでそのような。それは私ではありませんことよ。
どこぞの不粋女(ぶす)が美人の誉れ高い私の噂を聞いて、嫉妬したんでしょうよ」
「むむ・・・さ・さやうであらうの」
「あら。なんですか今の "・・・" は?」
「こ・これか・・・ははは。(^^;; いや、ミコ殿の美しさに、ちと狼狽したのぢゃ」
「んまあ、和尚さまったら、正直者ねえ」
「こ・これ、ミコさん。調子に乗り過ぎですよ」
「あら、私としたことが・・。ごめんなさいしろくまさん。
時にしろくまさん。あなたはどうしてここに?」
「あたしもここで修行しようかと思いましてね。先日、奥羽から出てきたんですよ」
「あらまあそうでしたの。ここで会えたのも何かのご縁ね。さあ、一緒に修行しましょう」
「それがそうはいかないんですよ。それ、そこに看板が立ってるでしょう」
「え? どれどれ・・・『なんとかさけおんなびとはやまもんに入るを許さず』なにぃこれえ!?」
「おいおい・・・(-_-;)まともに読んでくれよ」
「『葷酒(くんしゅ)女人(にょにん)は山門(さんもん)に入るを許さず』と書いてあるのぢゃ」
「そ・それくらい、あたしにだって読めましたよ」
「(・O・)」
「(>_<)」
「お二人とも、なにを固まってらっしゃるの?」
「い・いや・・・ちとMSのOSが・・・」
「はは・・私の方はRAMが不足かと・・・」
「で、意味は判ったのかな?」
「そ・それくらい・・・・

Sub MikoFreeze()
Dim n As Long, m As Integer
For m = 1 To 256
For n = 1 to 65536
Cells(n, m) = "・・・・・"
Next n
Next m
End Sub

・・・・・。ふうーーーっ」
「随分ながいこと考えておったようぢゃのう。どれ、結論はいかがあいなったかの?」
「意地悪な和尚さまねえ。あたしに判る筈がないのは先刻お見通しのくせに」
「ふぉっふぉっふぉ。とうとう本音を言いおったか」
「ふんだ。和尚さまなんてあたしのクッキー喉に引っ掛けて目回しちゃえばいいんだわ。
その点、しろくまさんってやさしくてだ〜〜い好き」
「ミ・ミコさん、なんということを・・・」
「ふぉっふぉっふぉ。白熊どのが赤熊になっておるわ」

******

(作註:ミコさんがしょっちゅうメールにこう書いてくるのは本当です)

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