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【ミ○コの謎】 − 迷探偵物語 −  注意 : この物語には、あぶり出しの部分があります。
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● 連載第一回

こんにちは、わらびしです。
ミコさんとはファンクラブで知り合いになって、2000年7月からメールのやり取りをさせていただくようになりました。
同じ時期から、しろくまさんとも親しくさせていただいています。

当初からミコさんはミコさんで通して来られたのですが、それは彼女が "美しい女性" であることから、セキュリティ上の問題だと認識していたわけです。
ところが、しろくまさんともども親交を深めていったにも拘わらず、どうもお名前を明かすのを避けたがっている節がある・・・これはセキュリティの問題ではないな、ということになりました。
で、その理由を訊ねてみたところ・・・(以下は当時のメールを抜粋したものです)

ミコ 私、自分の名前、嫌いなんですよ。
もちろん、み○こっていって、ありふれた名前なんですが、漢字で書くとどうにも変で、いやなんです。
欲張りなお親が、こういう子になってほしいとか、いろいろ考えて付けてくれたおかげで、普通名前には使わない漢字が使ってあるんですよ。

以前、中日新聞社主催のゴルフコンペで、運良く入賞したことがあり、スポーツ誌に載ったらしいんですが、次の日の朝、早速職場の人にばれちゃいました。
「 こんな字のみ○こなんて、あんたしかいないよ 」 だって。
わら それは、失礼ながら、その人が無学なだけでは?
ミコ 私の名前の漢字、全然難しい字じゃないんです。
特に下の名前は、たぶん小学校1年生で全部習います。さあ、何でしょう!!
わら なんだそうなのか。 「ミ○コ」なんて書かれてたんで、真ん中の字がとんでもないのかと。
よお〜し、思いっきり変なの考えてやるぞ。「水戸子」とか。(^^)
まさか「三二五」で「みつこ」じゃないわな。
ミコ ウフフ、全部違います。子は普通です。
真中の字もよく名前で使われるから、そんなに変じゃないといえば変じゃないですよね。
最初の字は、名前では見たことがないです。
というわけで、ミコさんが提示した名前の条件はこうなったわけです。

  1.小学校低学年で習うような簡単な字。
2.最初の文字は名前では見たことがない。
3.「こんな字の子、あんたしかいない」と言われるほど珍しい。

わら 語呂自体は ミトコ みたいな変わったものじゃないんですね?
ミコ はっきり言って、ありふれた名前です。

ここからミコさんの名前当てゲームが始まりました。
この頃のメールは迷探偵モノ風に仕立て上げてありました。
この物語風にしたものが【ミ○コの謎】でして、次作【盗まれたミコ】の習作ともいうべきもので、こんな具合です・・・

  私の恐ろしい勘が閃きましたぞ。
なにが恐ろしいといって、当たらないとき以外は必ず当たってしまうのだ。
(ここはメイ探偵の謎解きらしく、勿体をつけなくっちゃ)

「ミ○コさん、あなたの名前の語呂はミチコですね?」

さて、実はこのあてずっぽうに言った「ミチコ」が見事に当たっていたようなんです。
そこで今度は名前に使われている漢字が問題になってきました。

  次に彼が取り組むことにしたのは、「ミチコ」に当てはまる漢字捜しである。
「ミチコ」というのはもう決まりっ! と、彼はここには疑問を抱かなかった。
この点については筆者も同様であったかもしれない。
"筆者" ( = わらびし) と "メイ探偵" を混同しないでね。
なにしろ「ミ○コ」に該当するのは、「ミチコ」のほかに「ミカコ」「ミヨコ」「ミツコ」、はたまた「ミナコ」に「ミホコ」・・・常識的にありそうな範囲だけで50音でいっても16通りもあるのだ。
全てを当たっていたのでは、とても対応しきれるものではない。
(筆者謹註:これは筆者の人生経験に基づく数値でありまして、決して女性経験に基づくものではありませぬ)
また、探偵が尊敬してやまない筆者に、きのう電話で問い合わせたところ、彼の意見では「ミ○コ」は漢字でも三文字に違いないという。
これは探偵のこれまでの血のにじむような調査でも明らかだった。
結局、筆者は探偵の役には立っていないのだが、そういうことに気付く二人ではなかった。

「ミ○コの謎」は、いよいよ核心に迫ってきました。
えーと、メイ探偵が「ミチコ」に決め打ちして、今度は漢字を当てはめようと試みたところまででしたね。 物語を再開する前に・・
ミコさんから「小学校低学年で・・」というヒントがある前までは、二文字目がやたら難しいのかと思ってたんです。
で、考えていたのは「美慧子」なんです。「ミ」は "美" しかないっしょ、なんてね。

さて物語を再開しましょう。

  探偵は「ミ」は "美" しか有り得ないと思っていた。ところが「ミ」は "美" ではないらしい。ありふれた漢字ではないというのである。
ここで探偵は深い思考に落ちていった・・・。

ふと気がつくと、探偵は机に突っ伏して眠り込んでいた。机にはよだれのあとが・・・。
彼の場合、深い思考とは眠りに等しいということを、当人以外の誰もが承知していることなのであった。

むむ・・これはいかん。

探偵は再び考え始めた。
「ミ○コ」が「ミチコ」であるなら、そして「コ」が「子」であるなら「チ」の候補は僅かである。すなわち、知・智・千。
ほかにも 血とか地とかもあるが、これは使わないだろう。あと僅かに可能性があるとしたら、痴と稚である。
ミコさんは美しいというから、頭の方は痴とか稚であるかもしれない・・と探偵は考えた。 (決して筆者が考えたのではありませぬ)
しかし敢えてこんな字を使うことも考えにくい。それに、天が二物を与えるということもよくあることなのだ。
そうすると「チ」の字は知・智・千のどれかに決めてよいだろう。しかも小学校低学年で習うとなれば、智は除外してよい。

「知」か「千」か。探偵はここで決断を迫られた。
悩んだ探偵がひょいと顔を上げると、そこに100円玉があった。

(よおし、表なら「知」、裏なら「千」だ・・・)

探偵は100円玉を大きく放り上げて右手で受け止め、そのまま左手の甲に叩き付けた。

「イテッ!」

それからそうっと右手を放してみると・・・大きく 100 の字が見えた。

「おっ。100だ!」

しかしここでまた探偵は途方に暮れて自問自答した。

「これって表だっけ、それとも裏だっけ?」

実際100円玉の裏表については諸説がある。公式には「日本国」と書かれた側が表である筈だ。(筆者の見解)
だが探偵はそうは思わなかった。

「ま、でっかく 100って書いてある側が表に決まってるな」

こうして「ミチコ」の「チ」の字は「知」に決められたのであった。

(「ミ○コの謎」・・つづく)

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